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消費科学研究所ブログ

繊維製品

ベビー衣料の「遊離ホルムアルデヒド含有量試験」のご案内

月曜日, 11月 12th, 2018

繊維製品(家庭用衣料品)は、「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」でホルムアルデヒドの使用量が規制されています。なかでもベビー衣料は、規制値が特に厳しく設定されています。もし、保健所の試買調査で規制値以上のホルムアルデヒドが検出された場合は公表されるため、企業イメージを損なうことにもなりかねません。あらかじめ、ホルムアルデヒドの含有量を測定しておくことをおすすめします。

1.「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」とは

「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」(有害物質規制法)はホルムアルデヒドの樹脂加工及び有機水銀化合物等の抗菌加工等について、化学物質毎に有害な化学物質の使用を以下のとおり規制しています。(※下表は、ホルムアルデヒドの項目のみ抜粋)

 

ホルムアルデヒド 1)繊維製品のうち、おしめ、おしめカバー、よだれ掛け、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具であって生後24ヶ月以下の乳幼児用のもの
2)繊維製品のうち、下着、寝衣、手袋、くつした、及びたび、かつら、つけまつげ、つけひげ又はくつしたどめに使用される接着剤
1)吸光度差が0.05以下
又は16ppm
(試料1gあたり16μg)以下
2)75 ppm
(試料1g当り75 μg)以下
樹脂加工剤(防縮、防しわ等)
(出典:独立行政法人製品評価技術基盤機構ウェブサイト
https://www.nite.go.jp/chem/shiryo/product/clothing/clothing4.html

 

2.遊離ホルムアルデヒド含有量試験とは

生地に含まれているホルムアルデヒドの濃度を測定する試験です。

 
■試験方法(厚生省令第34号またはJIS L 1041 樹脂加工織物及び編物の試験方法)
 
①ベビー衣料から生地パーツを採取し、細かく切断する。
 
②試料2.5gをガラス容器に入れ、水100mlを加えたあと40℃の温浴中で抽出を行なう。
ガラス容器に入った温浴後の試料
 
③抽出液にアセチルアセトン溶液を加え、40℃の温浴中で反応させる。
抽出液にホルムアルデヒドが含有していればアセチルアセトン溶液と反応し黄色の呈色が見られる。また、この黄色の濃度はホルムアルデヒドの含有量が多くなるほど濃くなる。
アセチルアセトン溶液を加えた抽出液
 
④反応液を分光光度計で分析し、特定波長の吸光度(黄色の濃さ)を測定する。
測定風景
 
⑤吸光度から計算により、試料の遊離ホルムアルデヒド含有量を算出する。
 
■試験結果(基準値)
吸光度差A-A0が0.05以下であれば、基準以内となる
 

3.ベビー衣料品の多様な品質試験に対応しています

当研究所では、今回紹介した遊離ホルムアルデヒド含有量試験以外にも、ベビー衣料品の安全性や品質性能に関連する各種試験に対応しています。お気軽にお問い合わせください。

 

試験項目 試験品
染色堅牢度試験 おくるみ、ロンパース、肌着、布おむつ、スタイ、ソックス、シャツ、ブラウス、セーター、トレーナ、スカート、パンツ、ワンピース、ジャンパースカート、帽子、手ぶくろ、ジャケット、コート  他
物性試験
耐洗濯性試験

 


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ダウンジャケットの手軽な試験をご紹介します!-羽毛の吹き抜け試験 <大丸法>-

月曜日, 11月 27th, 2017

「黒いダウンベストなんだけど、ところどころ、何か白いものが飛び出してくる。」
「最近買ったばかりコート、ちょっと羽織っただけで、セーターに白い羽が付いた。」
「販売前の商品なのに、縫目から羽毛が出ている。」

 
このようなクレームでお困りのことはありませんか?
ダウンを中綿に使用した製品の、羽毛の吹き抜けを確認する試験があります。
 

【ダウンジャケット等の羽毛の吹き抜け*<大丸法>】
*「吹き抜け」とは、生地や縫目からのダウンの飛び出しのことです。

 
この試験は、製品にダメージを与えずに試験を行うことができるため、事前の確認試験はもちろん、お客様からのご相談に対応する場合にも、手軽に行うことができる試験です。

■それでは、試験方法をご紹介します。

① 腕付き上半身の試験用ボディに黒のトレーナーを着せ、その上にダウンジャケット(試験品)を着せます。
ダウンジャケット
 
② 大きめのポリ袋に入れて口を閉じ、タンブラー乾燥機に入れて回転させます。
  但し、乾燥機の温度は上げず、エアーのままで、着用時の摩擦などを再現します。
乾燥機
 
③ 30分回転させた後、ダウンジャケットの羽毛の吹き抜け状態とトレーナーに付着した羽毛を観察します。
 
④ 判定は、ベテラン試験員が、目視で1~5級の等級付けを行います。

■試験結果から、ダウン製品の品質を判定します。

この写真は、実際にクレームのあった商品の吹き抜けです。
吹き抜け
 
重要なのは、生地から羽毛の吹き抜けが生じないこと!!
 
縫目からの吹き抜けを完全に防ぐことは難しいですが、その量が多いと中に着ている衣類に付着するなどしてクレームになる場合があります。さらに、色の濃い物に付着した場合は、より目立つためクレームになりやすいです。
 
いまや秋冬の定番となったダウン製品。お客様に快適に着ていただくためにも、いま一度、商品の確認試験をしてみませんか。
 
当研究所では、今回ご紹介した試験以外にも、繊維製品全般の事前試験から原因究明等クレーム対応まで、幅広く皆様からのお問い合わせ・ご依頼を承っております。
お気軽にご連絡ください。
 


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繊維製品の“品質表示”、変更はお済みですか?

月曜日, 8月 7th, 2017

ライフスタイルの多様化や商品流通のグローバル化などを背景に、2017年4月1日に「家庭用品品質表示法」が改正施行され、繊維製品の表示方法が一部変更されました。
1年の経過措置期間*を経て、2018年4月1日より完全移行されます。
* 経過措置期間中は、従来の表示が可能、その後も変更せず販売は継続できますが、早め の変更をおすすめします。
 

1.表示事項や表示内容が見直されました

[帽子]指定品目に追加。繊維の種類と洗濯表示(取扱い表示)の記載を義務付け

全国的に取扱方法や洗濯トラブルなどが多く、未然に防ぐために追加されました。
(経過措置期間はなく、2018年4月1日からの施行)

 
 

[ズボン]ズボンの裏生地も表示対象に

消費者が商品の性能や取扱方法、保管方法を判断する際に、表生地だけでなく、裏生地も表示の必要があるとして追加されました。
※裏生地については、他の繊維製品と同様に混用率を省略し繊維名を列記する「列記表示」を行ってもよい(表示例2)。
 

 
 

[マフラー等]洗濯表示(取扱い表示)を表示事項に追加

マフラー、スカーフ及びショール等は、素材の多様化により手洗い可能な製品も多く、消費者から洗濯に関する相談が寄せられているため、表示が必要になりました。

 
 

[毛布]毛布のたて糸も表示を義務付け

改正前は表面部分(毛羽部分)のみの表示でよいとされていましたが、毛布のたて糸の素材により価格や取扱方法が異なるため、表示事項へ追加されました。

 
 

2.より合理的な方法で表示を行えるよう変更されました

[人工皮革]人工皮革と合成皮革とを区別せず、「合成皮革」の表示が可能

合成皮革製の手袋および衣料の「材料の種類」の「人工皮革」と「合成皮革」は判別が難しく、また、それぞれで取扱上の注意が大きく変わるわけではないことから判別が不能な商品の人工皮革は「合成皮革」と表示できるようになりました。
 

 

3.繊維の名称を示す指定用語が整理されました

①「指定外繊維」の用語は廃止されます。指定外繊維とは「家庭用品品質表示法によって指定されていない用語(指定用語以外の用語)」のことです。
今後指定用語にない繊維は、以下の分類名等を用いて表示します。
・分類名:植物繊維、動物繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、無機繊維
*上記以外は「分類外繊維(○○)」と表示します。○○は「繊維名」または「商標」が入ります。○○が不明な場合は、省略することができます。
 
・表示例: 植物繊維(ヘンプ)、再生繊維(リヨセル)、分類外繊維(紙) など
 
②指定用語として「亜麻」、「リネン」、「苧麻」、「ラミー」、および「複合繊維」が新しく追加されました。また、プロミックス、ポリクラールが指定用語から廃止されました。
・表示例: 複合繊維(○○) ○○には指定用語または繊維名、商標名などが入ります。不明な場合は、省略することもできます。
 
③指定用語のない「毛」は、「毛」の用語にその繊維名または商標名を括弧書きで付記することができます。
・表示例: 毛(ビキューナ)
 
※さらに詳しい情報は、消費者庁ホームページをご参照ください
http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/fiber/fiber_term.html
 
施行から約4カ月が経ち、新しい表示への猶予期限が近づきつつある中で、企業からの問い合わせが増えています。当研究所では適正な表示にスムーズに移行できるよう、さまざまなサポートを実施しています。お気軽にお問い合わせください。
 
参考資料/消費者庁ウェブサイト
 


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衣類等の洗濯表示が変わる!繊維製品に関する最新情報…対応は万全ですか?

金曜日, 7月 22nd, 2016

1.新しいJIS洗濯絵表示による販売が始まります。

 2014年10月に制定された新JISに則り、2016年12月1日から新JIS洗濯絵表示による商品が出てきます。国際規格に整合した洗濯表示を導入した新制度では、取扱絵記号の種類が増え、表示方法も変わり、取扱い方法についてよりきめ細かい情報が提供されるようになります。新表示の商品が出てくるまでに、新JIS表示を理解し、消費者に正しい情報を提供できる体制づくりが必要です。(※旧JIS洗濯絵表示の既存商品についても、引き続き販売可能です)
 また、安全性に関わる新たな法規制として、今年4月から家庭用品規制法における「特定芳香族アミンを容易に生成するアゾ染料」を含む家庭用品の販売規制も始まっています。繊維製品及び革製品が規制対象となっています。
 
・新JIS表示例
新JIS表示例

2.不当な広告や表示への監視・指導が強化され、課徴金制度が導入されました。

 羽毛布団の産地偽装疑惑などを機に、繊維製品の景品表示法上の監視が厳しくなりそうです。また、承認や届出を経て、身体への効能効果の表示が認められた繊維製品も増えつつあります。2016年4月には、不当な表示に対する課徴金制度も導入されました。
 景品表示法、医薬品医療機器等法(旧薬事法)の規制内容を正しく理解し、消費者にとって疑わしい、誤解を与える表示になっていないか、事前にチェックすることが必要です。
 

 

研修会資料イメージ

3.皮革製品の販売には、専門知識が求められます。

 最近、素材感を重視した革を使った商品が増えると共に、消費者からの苦情も増えてきています。皮革は繊維とは異なる特殊な素材であり、販売時には、皮革の種類や基本的な特性などの素材知識が必要です。
 

 

 

研修会資料イメージ

 


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人工の雨を降らすシャワー試験で、レインウェアの防水性能を確認します。

火曜日, 5月 31st, 2016

梅雨、ゲリラ豪雨などに備えて、レインウェアの需要が高まるシーズンを前に、製品の防水性能を確認するシャワー試験をご紹介します。

1.スポーツ用レインウェアは、構造上、水が浸入しやすく、注意が必要です。

登山やゴルフなどスポーツ用のレインウェアは、スポーツ用途に合わせた商品設計のため、通常のレインウェアと比べると、着用時に水が浸入しやすい構造です。
 

■スポーツ用レインウェアの特徴

 ・衣服内のムレを解消するために、スリットを設けている
 ・袖が取り外せるように、ファスナーで袖を接続している
 ・軽量化のために薄い生地を使用している

 
通常のレインウェアの防水性試験(JIS L 1092)は、生地の防水性のみを評価する試験です。実際に着用した際の水の浸入の有無を確認することはできません。

2.シャワー試験で、製品の防水性を確認できます。

シャワー試験は、傘の漏水性(JUPA基準*)を確認するための装置で、天井部分に特殊なノズルが取り付けられており、人工の雨を降らすことができる仕組みになっています。 この装置を使用し、傘と同様にスポーツ用のレインジャケット(レインブルゾン)、レインパンツ、レインキャップなどの防水性能を確認することができます。
*JUPA:日本洋傘振興協会
 

■シャワーテストの試験方法

 ①人工降雨試験装置の下にトルソーを設置
 ②トルソーに製品を着用させる
 ※開口部(首や腰部)からの水の浸入を防ぐためポリ袋でカバー
 ③降雨量20mm/hの雨を1時間降雨させる

 

■試験結果の確認

 ・トルソーが濡れていないか、生地表面の撥水状態を確認する
 ・衣料品内部に濡れている箇所がないか、水の浸入を確認する

 

   

 

3.試験結果をもとに、改善のポイントを提案します。

実際の降雨と同じ条件下で試験を行うため、縫い目、ファスナー、スリットなど雨が浸入 しやすいと思われる箇所について、より明確な試験データを得ることができます。生地の 耐水性能や水の浸入経路を確認し、改善策を提案します。
 

■試験例

①レインコートの肩の部分。最初は、水を弾いています。

 
②時間の経過とともに、撥水性が失われてきます。
とくに肩の辺りは、雨がほぼ垂直にあたるので、かなり湿潤して濡れています。


 
③縫い目の部分から、雨が浸み込んでしまいました。

 
④水の浸入を防ぐため、裏面から防水テープなどを取り付けるよう、提案します。
 
今回ご紹介したシャワー試験をはじめ、防水性能に関わるさまざまな試験・検査を行っています。ぜひお気軽にご相談ください。
 


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